【北陸】荒島岳、新緑を求め勝原から中出へ縦走する夜行バス登山旅

小荒島岳からみる山頂

2023年5月16日、福井県大野市にある日本百名山の1つ「荒島岳」を歩いてきました。
日本百名山の著者である深田久弥に縁のある山ということですが、緑あふれる山に包まれた北陸の低山地帯で独立峰のように頭を突き出した見た目が特徴的な山です。
標高は1,523mとそこまで高くはありませんが、豪雪地帯の山ということもあり稜線は樹林のない笹原が広がり周囲を一望する眺望に恵まれています。適期はグリーンシーズンの春や秋、その山中は美しいブナ林に覆われており新緑や紅葉と葉が色付くシーズンに登るのが楽しいと思います。

今回は涼しい空気に包まれ新緑と白山の景色が美しい5月中旬を目指して登山を計画。さらに関東圏から公共交通機関のみを利用してアクセスすることにチャレンジ!
結果、旅としても登山としても素晴らしい非日常的な情緒に溢れる一日を過ごすことが出来ました。
荒島岳に行くなら自走なんかじゃなくてバスと電車を乗り継いでが一番越前大野の里を感じられる、そう思うような登山の記録です。

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えちぜん鉄道から地元のバスを乗り継ぎ勝原登山口へ、その道中で見た北陸の里の光景は情緒に溢れていました。

目次

荒島岳日帰り縦走の概要

■概要
荒島岳登山自体は勝原駅からスキー場を経由して登る勝原コースで登りますが、下山は中出コースを利用し中休バス停へ向かうというものになります。このコースのいい所は小荒島岳から見る荒島岳という「荒島岳を語るならこの景色は見たほうがいい」という眺望スポットを歩けることです。独立峰的な見た目を持つという荒島岳の姿を間近でよく見ることが出来るこのスポットは勝原のピストンでは訪れることが難しいのです。
荒島岳を縦走できる今回のプランですがアクセスに特徴があります。夜行バスを利用し福井駅へ到着後、えちぜん鉄道を使い勝山、勝山からバスで越前大野へと向かった後に勝原行のバスに乗車するという地元の交通機関を最大限に活用したもの。乗り継ぎには結構余裕がありますし、地元の空気を思う存分味わえるのでお勧めです。
中出コースを降りて中休バス停へ降り立った時の達成感は言葉にしがたいものがあります。荒島岳は百名山では地味な部類といわれますが、荒島岳縦走と越前大野の街を味わうこの工程を達成したときの満足感はその他の百名山に負けないものがありました。
Redsugar的には下山後は越前大野のキューピー湯や東湯といった昭和レトロの銭湯で汗を流すのがお勧めです。

■アクセス
全公共交通機関アクセスで達成してこそ面白い山です、車で勝原ピストンもいいけど縦走がお勧め。
【夜行バス】東京→福井:夜行バスで6時20分前後に福井駅到着で6,000円~
【電車】福井→勝山:えちぜん鉄道で820円~
【バス】勝山→越前大野:京福バスで610円~
【バス】越前大野→勝原:市営バスで500円~
【バス】中休→越前大野:市営バスで500円~
【バス】越前大野→福井:京福バスで1,040円~
【電車】福井→金沢:いしかわ鉄道で1,660円~
【新幹線】金沢→大宮:新幹線で13,460円~
合計運賃 約2万5千円~、公共交通機関遠征としては普通の値段。複雑なパズルを解いた感じがして爽快感があるアクセスでした。
23年は上記でアクセスできましたが、24年以降は北陸新幹線の延伸とバスダイヤの変更により少し上記からアクセス方法が変わっています。越前大野から勝原までのバスが無いため中休バス停から中出コースへ登り勝原に降りる等の逆走ルートで攻略か、越前大野から勝原スキー場までタクシーでのアクセスとなります。

■コースタイム
勝原駅8:30→勝原駐車場9:00→荒島岳登山口9:40→白山ベンチ10:35→シャクナゲ平11:15→山頂12:10-12:40→シャクナゲ平13:15→小荒島岳13:35→中出コース駐車場14:40→中休バス停15:05
合計登山時間 約6時間30分、遠征故にギュッと詰まった満足度100%の登山でした。

公共交通機関パズルを紐解く荒島岳アクセス

福井行の深夜バス

2023年5月16日午前6時15分、福井駅東口バス停。
おはようございます!おはようございます!おはようございますRedsugarでございますぅうううッ!!!!

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おはよう!!荒島岳だぁあああああ!!!!

冒頭からテンションが上がり切っていますRedsugarでございます。ついに新たな百名山「荒島岳」に登るために福井にやってきました。今までずっとどうやって行くかを考えていた荒島岳ですが、考えた末に夜行バスを利用した日帰り登山が可能という答えを導き出せた2023年でした。

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夜行バスを利用し6時30分前に福井に到着していれば、福井→勝山→越前大野という工程で荒島岳の登山口に立つことが出来るというのがわかったのです。これを利用すれば縦走による日帰りが可能、これはもうやるっきゃない!

勝山へ向かう電車に乗る

荒島岳は百名山の中でも地味な山であり、伊吹山や白山と合わせて車で来て日帰りされてしまうような記録も多い山。
ですが、荒島岳がある越前大野は歴史に彩られ純日本的な景色が広がる歩いて楽しい田舎街。荒島岳はこれと合わせて歩ければきっと百名山の中でも屈指の「旅の雰囲気が楽しい山」になるはず!

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ということで、夜行バスを降りた僕は福井駅にあるえちぜん鉄道のホームに降り立ちました。初めて聞いた地方の私鉄「えち鉄」、切符をカチンと切ってもらう昭和な改札を抜けて朝日が差し込むホームへと駆けあがります。
この荒島岳登山、夜行バスから勝山行の電車の接続時間が10分以下と厳しいものがありますがバス停と駅は近く、ここさえ攻略できればあとは余裕があるので、ほぼ確実に登れると思います。

午前6時27分、えちぜん鉄道勝山行き乗車。
荒島岳の登山口がある越前大野はアクセスの難易度が非常に高い街です。荒島岳自体は高速道路でのアクセスが最高に良いため自走勢が多いと思いますが、関東から福井まで自走は正直嫌です。でも公共交通機関を使うとその道中が旅の道程としてなんと魅力的になる事でしょう。というわけで、まずは福井駅から勝山駅まで電車で移動します。

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正直一生乗ることが無いと思えるえちぜん鉄道に揺られる時間はファンタジーとしか言えなかった。水田地帯には送電線が並び、里山というような小さな山が並ぶ景色は日本昔話に出てくる原風景を思わせる。

勝山駅前の恐竜

午前7時29分、勝山駅到着。
駅を降りたら恐竜、福井県は全土で恐竜を推しているのか……?
勝山駅前では通学の学生さんたちがちらほら。僕もそれに交じってバスに乗車し越前大野を目指します。もちろん荒島岳に公共交通機関を使って関東からやってくるような奇特な人間は皆無で、登山の格好をした自分は非常に浮いていました。

午前8時5分、越前大野駅到着。
勝山駅からバスに揺られてついにやってきました、結の故郷こと越前大野です。荒島岳を含め周囲を山に囲まれる越前大野は名水百選に選ばれる湧水を持つ水の名所。市内にも多くの湧水スポットがあり、水道水は湧き水を使っている家も多いのだとか。駅前にも湧き水があり、豊富な水資源を持つ米所なんだなぁと……。

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木造の駅舎は和を感じさせてかっこいい。さらに湧き水に関しては思ってたよりもいろいろなところで湧いててすごいと思いました。さて、越前大野駅前で大きなハイエースみたいな市営バスに乗車して勝原駅を目指します。バスルートが変更された2024年以降はここでタクシーを呼ぶのが安全かも。

午前8時30分、勝原駅前到着。
2023年はバスルートの関係で勝原駅までは市営バスを利用したアクセスが可能でした。翌年からバスが高速道路を利用して九頭竜湖方面へ向かうため、道中の勝原はスルーされてしまうようになったのです、なので勝原にアクセスするならタクシーかなぁ?という感じ。

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僕は市営バスで無事に勝原に到着。駅舎の隣には公民館があり、こちらで登山の準備を整えることが出来ます。中には大昔の山間生活の記録を残した様々な生活器具が展示されていました。

五箇公民館前の二宮金次郎

公民館の隣には二宮金次郎、最近ほとんど見ることが無くなりましたね。歩きスマホを助長しているとかいちゃもんをつけられたとか??

午前9時00分、荒島岳勝原コース駐車場。
スキー場跡地を登っていく勝原コースですが、その麓には高速道路のインターがある上に登山者用の駐車場も完備。ということで荒島岳登山に関しては車でアクセスする人が多い。でも何度でもいうけど公共交通機関で来ると良いよ、最高よ!

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登山届は古びた電話ボックスの中に提出するようです、僕はコンパス使ってるのでこのまま登ります。

新緑の樹林が美しい勝原コース

スキー場を登る勝原登山口

スタートすると一直線に伸びる舗装路、その脇には植林地帯っぽい景色が広がる。
正式な勝原登山口はまだ先になります、最初のこの登りは結構足に来るものがある。

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スキー場を登らされるコースって斜度のせいですげぇきついんだよなぁ。

荒島岳は新緑か紅葉時期だろうと考えていましたが狙いは的中しました。タニウツギやフジが咲く麓から新緑が美しく、今から萌黄色に輝くであろうブナの森が楽しみです。

スキー場の遺構

急な坂を息を切らして登っていくと……スキー場の遺構かな?リフトとかの足場部分でしょうかね?

午前9時40分、荒島岳登山口。
勝原駅を出発して40分で正式な勝原コース登山口に到着。すでに萌黄色から深緑に変わりつつある新緑の海を泳いで山頂を目指します。

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駐車場から結構歩いたな……疲れた。

ブナの新緑美しい森

荒島岳は森の雰囲気がいい山なのでやはり新緑か紅葉だろうなぁと思う。標高が低く樹林帯に覆われている部分も多いので、雰囲気的には谷川から新潟にかけてのエリアに似ていると感じる。

新緑のブナ林を登る

最初からブナの巨木が生い茂る荒島岳の森は登っていて楽しいものがある。5月という涼しい時期であることも幸いし、登っていてかなり楽しい。森の雰囲気は本当に素晴らしく、会津駒ヶ岳や面白山といったブナがいい山を想起させる。

勝原コースは多くの登山者が訪れるコースでもあるので、コース案内もかなり丁寧に行われている。
それ以上に驚くのは足元の整備具合だ、かなり上部まで階段が設置されていて人の手がしっかりと入っていることを感じさせる。

午前10時35分、白山ベンチ10:35。
北陸の山にやってきたんだ……と思わせてくれるのが白山ベンチです。はるばる遠くまでやってきたなぁと思わせてくれる景色が木々の向こうに。愛知や岐阜、畿内の登山者は逆に丹沢とか日光に来たときに同じような感覚になるんでしょうかね?

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関東からの自走、僕の限界値は恵那山までかなぁ。折立に行くのも正直つらくて無理、バスがあるところは公共交通機関を利用させていただきたいなと思う年頃です。

ブナの回廊

森の雰囲気は抜群に良く、登るのが非常に楽しい。

新緑が美しい碧の森

豪雪地帯だから新潟エリアの山に似ているんだろうと予測していましたが、粘土質が強い新潟の山に比べると非常に歩きやすい印象があった荒島岳。森の雰囲気も新潟よりは少し南な元気の良さを感じる。

ブナに茂るコケと若葉

木々の足元を覆うコケにワッサワッサと若葉が茂る、生命力にあふれた景色が続く。

木々の根と新緑に覆われた森

シャクナゲ平まで萌黄色の瑞々しい森をひたすら登ります。

階段を上り詰めて稜線を目指す

だんだん階段がつらくなってきた……、浸食の影響もあり段差がきつくなると階段を上るほうがつらくなっちゃいますよね。

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正直上のほうは階段作らなくてもよかったんじゃないだろうか、崩れちゃうし。

荒島岳、白山を見渡す森林限界の頂へ

午前11時15分、シャクナゲ平11:15。
勝原コースと中出コースの合流地点となるシャクナゲ平に到着。ここから先は稜線部を歩くということでロープが整備された少し急な坂道を登っていきます。コース上の難所「もちがかべ」という地点です。

山頂まで残り1kmといったところでだいぶ見晴らしがよくなってきます。特に白山はここから山頂までは常に見ることが出来るような感じ、白山に見守られながら山頂に向かいましょうか。

荒島岳山頂へと向かう稜線

稜線に出ると笹と低木が生い茂る森林限界的な状況に、3mを越えるような木々は無いし森林限界でいいかな?
ここから山頂までが少し長く感じる……というのも先ほどまでの急登地帯(もちがかべ)を越えて気分が緩んでいるから。

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個人的には高層湿原、ハイマツ帯だと森林限界感があって好き

雪が残る稜線の景色

稜線部は笹に覆われていて、谷筋には未だ残雪が見受けられます。ずいぶんと西の山に来たけれど、ここも雪国なんだなぁ……。

荒島岳稜線の道

山頂へと一直線に登っていく登山道ですが、その足元にはうれしい景色が広がっていました。

稜線に咲くカタクリの花

カタクリの花が稜線部では満開になっていて、足元に紫の花がポツポツと咲くその道は山頂までのビクトリーロード感に溢れていました。山麓ではタニウツギにフジ、中腹では萌黄色の新緑、稜線部ではカタクリと楽しめるものが順番に用意されている……やはり新緑シーズンは荒島岳にとってベストなシーズン。

午後12時10分、山頂。
関東から遠く福井の山は遠かった……、深夜バスと電車を乗り継いで見知らぬ里の景色を知り、そして山に登る。日本各地を知ることが出来る百名山っていいコンテンツだなぁと心の底から思える山旅でした。
北海道で「日本人が思う故郷の風景」からかけ離れた景色の中で育った自分には近畿に近い里は昔話に出てくる世界のように感じられる。

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山頂は多くの登山客で賑わっていました。新緑の荒島岳は旬な時期なんだなぁと。

荒島岳山頂からは越前大野の里を見下ろすことが出来ますが……なんて綺麗な盆地だよ大野盆地。
南側には能郷白山がうっすらと見えます、あちらのほうが少しだけ標高が高いはず。南側に伸びる尾根は深い樹林帯に覆われている……、この景色の先にまぼろしの大垂という滝があるらしい。

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関東で似た雰囲気というと西上州とか上野原かなぁこれ……。森の雰囲気は新潟だけど広がる山々はそこまで高くないから景色は西上州とか上野原とかあの辺に似てるような。

白山方面は気持ちのいい景色が広がっています。荒島岳で眺めるといいのはやっぱり白山の方角なんだなぁ……と再認識。北陸地方の盟主と言って良い貫禄のある姿。

荒島岳山頂の休憩スペース

荒島岳山頂部は広く、植生保護の柵がありつつも休憩できるスポットは多いです。越前大野の町と能郷白山を眺めながらご飯を食べるのもいいね。

荒島岳稜線と白山の眺め

午後12時40分、山頂出発。
百名山的な話をすると僕の登頂数はこれで91座となり、残るは9つ。そのすべてが西日本ということで、体力的な難易度はそこまで高くないながら、家族を持つ身としては非常に訪れにくい場所を残してしまったなぁ……という反省が。
九州と四国をもっと早くに歩いておくんだったなぁとあとになって後悔してしまうのです。

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ちなみに荒島岳の稜線を下山するのはこの上なく楽しいイベントでした。だってずっと白山が見えるんだもの。

水の郷、越前大野を目指して中出コースを降る

中出コースの新緑樹林

下山はシャクナゲ平の分岐から中出コースを利用することになります。もちがかべを駆け降りて新緑の樹林に飛び込んでシャクナゲ平を目指します。

中出コースの素晴らしい新緑

シャクナゲ平から荒島岳まではアップダウンがあって、もちがかべを降りた後にちょっと上ってシャクナゲ平に到着するんだけど……登り返しはやっぱり嫌なもんです。

午後1時35分、小荒島岳。
シャクナゲ平を通過してそのまま中出コースへと向かうのですが、すぐに小荒島岳への分岐が現れます。
この小荒島岳は「荒島岳の素晴らしい姿を見るならこの場所」という感じで百名山荒島岳の貫禄を感じることが出来るスポットなので、絶対に登っておいて損がない場所です。

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分岐から数分で山頂に到着します。目の前にピラミダルな荒島岳の山頂が姿を現した瞬間はちょっと感動できます。

小荒島岳から見る荒島岳

地味な山だなぁと思っていた荒島岳ですが、小荒島岳からみるととても見栄えが良い山なんだなというのがよくわかります。勝原コースから登っている最中はその形の良さに気が付く機会がないので、小荒島岳にはぜひとも立ち寄ってほしいものです。

ブナの新緑を歩き中出を目指す

小荒島岳に登った後は林道との合流地点まではひたすら樹林帯を降ることになります。
歩いた感じ、森の美しさは勝原よりは中出コースなのでは??と思える地点もあり、二つのコースを歩けるこの縦走は荒島岳登山の最適解のような気もしてくる。

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何よりも足元の道が良い、階段がかなり設置されていた勝原コースに比べると中出コースは自然な登山道が続くため心が安らぐ……。

樹林帯を降る際中、何度か林道を横切りながら標高を落としていきます。ブナ林地帯を抜けると定番の杉植林地帯が現れ、林道横断と杉林の繰り返しを越えて中出コースの登山口がある「みずごう」がやってきます。

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ここは長かった……、地図を見ても小荒島岳から1時間40分と書いてあるが、確かにそれくらいの長さがあった。

午後2時40分、中出コース駐車場(みずごう)。
杉林を抜けて林道に合流すると中出コースの登山口がある駐車場へたどり着きます。じゃばじゃばと湧き出る水で顔を洗いさっぱりとした後は、山の麓に向かって一直線に伸びる道を歩き中休バス停を目指すことになります。

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この道中、写真の左側には慈水観音と湧き水を見れたりと意外に退屈しない。

中休バス停を目指す

林道を降り市街地まで降り立つと中休バス停までの案内板が……、ここまでくればもう下山したも同然です。
ちなみに中休バス停の最終便は15時台、間に合わない場合は越前大野まで5キロ歩けば帰れます。

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5キロならまぁ……ロードで1時間くらいだし何とかなるとは思う。

水田の上に浮かぶ校舎

中休バス停までは越前大野の里を眺めながら観光気分で歩きます。目につくのは湖のような水田、そして瓦屋根と木の壁が特徴的な家々。家の形を気にしてみると西日本って本当に面白いなぁと思います。

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家の形に特徴があるのは西日本だなと思う。海側、内陸で全く違うし、木造りの外壁とかも東日本だと中々見ないもんなぁ。

越前大野から見上げる荒島岳
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なるほど、荒島岳は麓からみるとこんな感じかぁ……。

麓から眺める荒島岳は山頂部の森林限界的な様相も手伝って標高以上に立派に見えます。

午後3時5分、中休バス停。
中出コースの駐車場からバス停まで30分くらいで到着……、バス停付近にあった自販機でジンジャエールを買って一人「勝利の乾杯」を味わっていました。中休のバス停ですが、待合所などはなく国道に面した路肩でひたすらバスを待つ感じでしたね……。

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正直バスが本当に来るのか怪しく思えるバス停だったが、無事に市営バスがやってきました。朝僕を勝原に送ってくれたおっちゃんが運転していましたねぇ。

午後3時25分、越前大野駅到着。
越前大野に戻ってきたはよいのですが、僕はここから埼玉に今日中に戻らなくてはいけません。そのためには越前大野を16時30分付近に出発する「福井行きバス」に乗車する必要があります。
残り時間は1時間、飯を食うか風呂に入るか……という選択ですが、Redsugar的なお勧めは「風呂」です。
越前大野は水が豊富な里ですが駅周辺には温泉がございません。その代わりに昭和レトロな銭湯が数個あるので、そちらで汗を流すのがおすすめ。

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Redsugarは距離的に一番近かったキューピー湯を選択。超昭和な雰囲気の銭湯で汗を流した後はキンキンに冷えた生ビールで喉を潤しました。

redsugar

悪魔的すぎる美味さッ!!!

越前大野から見る荒島岳

キューピー湯から越前大野の駅に戻ってくる道中、朝は見えなかった荒島岳の姿がはっきりと見えました。
なるほど、確かにこうやってみると独立峰みたいですね。

午後4時38分、越前大野発福井行き京福バス乗車。
バスに揺られること1時間ほどで福井駅に戻ってきました……、今日の朝ここにいたというのが信じられない。
朝は気が付かなかったけど、福井駅の恐竜推しはすさまじい。

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福井って……トリケラトプスいたのか??

福井駅からはいったん金沢に出て新幹線に乗車する必要があります。2024年からは北陸新幹線の延伸により福井から直接大宮に向かうことが出来るはずだけど……、23年当時はそれが出来なかったので特急電車で金沢を目指しました。

redsugar

電車を待つ間に駅で食事。暑い季節なので蕎麦+ソースカツ丼セットにしました。福井はソースカツ丼を名物として押し出しているのですが、正直長野県のソースカツ丼より食べやすくて美味しい……。薄いけど歯ごたえがしっかりしたカツが非常に食べやすい、ソースも出汁がきいていて和風な感じでRedsugar的には「超美味しい」と思えるご飯でした。

恐竜王国福井

金沢を目指して駅舎を上がっていくと……最後まで福井は恐竜だった。

新幹線で関東へと帰る

午後8時20分、北陸新幹線車内。
福井駅を出発し金沢に到着したのち、19時20分台の北陸新幹線を利用して関東への帰路へ。びっくりするのは大宮への到着が21時43分だったことです。やはり新幹線登山は素晴らしい、伊吹山の時も思いましたが関西や北陸まで行ったのに帰宅時間が終電とかじゃないのです。時代は自走じゃなくて夜行バスと新幹線だわ……。

redsugar

公共交通機関を乗り継いでたどり着いた荒島岳。新幹線での帰路の中で今日一日を振り返り、その圧倒的な濃度に思わず破顔してしまうのでした。

ブナの新緑たち

夜行バスと電車で行く新緑の荒島岳、旅の情緒あふれる百名山登山を味わえ!
美しいブナ林の樹林帯が続く荒島岳は森が色付く時期がおすすめだなと改めて思いました。
5月の新緑シーズンはカタクリの花も楽しむことが出来、森林浴、花、景色と見るものに困りません。
関東から荒島岳までのアクセスは悩ましいものがありますが夜行バスを利用したアクセスであれば宿泊することなく登山を楽しむことが出来るので、直前の天気予報を参照しつつ歩くことが出来ると思います。
何より、えちぜん鉄道や地方の路線バスに乗るというのが楽しいので断然公共交通機関アクセスがおすすめです。
登山ルートでは中出コースがとってもお勧めです、森が綺麗で歩きやすい道が続きます。
遠い福井、旅の情緒を味わえる工程で歩けば記憶に残る百名山となることでしょう。
人生最高の山は続く。

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